独自の生存空間を模索する台湾
同じ公団住宅の階下に住み、この人の散歩姿を毎日目にしているはずの近所の人に聞いても、この人が国民大会代表、日本でいえば「国会議員」だということを誰も知らなかったそうです。
むしろそうした身分を隠すようにひっそりと暮らす、ごく普通の老人でした。
40年前の選挙について聞いても、「周囲から推されて出ただけだよ」と多くを語りたがらなかったそうです。
「大陸に帰ってみたいが無理だろう」と言うこの人の口からは、台湾の将来や大陸政策について内容のある話はついに聞けませんでした。
李総統は、90年5月、第8代総統として再選されてから、民主政治の確立のために欺乱時期の終結と憲法改革を最大の公約としてきました。
今回の国民大会の結論は、こうした公約に沿って臨時条款を廃止し、44年ぶりの選挙で全面改正される第2期国民大会代表に憲法改革の法的な権限を与えました。
今後の具体的な憲法改革の手順は、年末の選挙で選ばれる新たな国民代表によって進められることになっています。
台湾の憲法問題とは何なのか、台湾大学で比較憲法学を教える李教授を日本人が取材しています。