独自の生存空間を模索する台湾 4
野党や進歩的な知識人の最大の不満は、臨時条款は廃止されました。
しかし、それをアメリカの憲法修正条項(アメンドメント)のような形で憲法自体のなかに組み込んでしまったこと・・・。
そして、こうした重要な決定を、台湾の住民を代表しない大陸出身の終身議員が決議したことの2つでした。
李鴻禧教授は、この憲法の修正を「違法建築に免許を与え、ガン細胞に命を与えるようなものだ」と表現したそうです。
国民党政権が半世紀も前につくった憲法は、中国ばかりでなく現在のモンゴル人民共和国まで自分の領土だと想定していました。
台湾のいまの住民の感覚実態に合わせるためにも、単なる修正ではなく全面的な改正が必要だというのは、もはや選択の余地のない主張だと李教授は言います。
そして、統一前の東西ドイツがそれぞれ「基本法」と呼ぶ憲法を持ち互いに尊重し合ったように、中国と台湾もいまの現実に合った憲法を持ち、統一が完成した後に必要ならば憲法をつくり直せばいいではないか、とも語りました。
しかし、この憲法改革では、与党はあくまでも孫文による5権憲法には手をつけず修正にとどあるという「修憲」の立場、野党は全面的な改正「改憲」を主張する立場で対立しています。